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畠中 恵の『しゃばけ』を「漫画・改発和美」で読みたい

Posted at Tue, 24 Jan 2006 in book

しゃばけ (新潮文庫)

しゃばけ (新潮文庫)
畠中 恵
新潮社 / ¥ 578 (2004-03)
 
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江戸有数の薬種問屋の一粒種・一太郎は、めっぽう体が弱く外出もままならない。ところが目を盗んで出かけた夜に人殺しを目撃。以来、猟奇的殺人事件が続き、一太郎は家族同様の妖怪と解決に乗り出すことに……。

ジャケ買いならぬ表紙買いをした畠中恵の『しゃばけ』読了です。

文章がとても平易で読みやすいので普段時代小説はちょっと…というような人でもおきらくに楽しめる作品じゃないかと思います。ファンタジーノベル大賞の作品というせいでしょうか、平坦な軽さがあります。これはどこまでものんびり極楽蜻蛉な主人公、一太郎に由来するものかもしれません。

一太郎のすっとぼけたノリが楽しくてけっこうはまって読んでいたのですが、彼はけっこう現代人に近い感覚を持っているように感じました。ぬくぬくと恵まれていて、本人は真剣なつもりでもいまいち真剣みが足りない。でもそこが一太郎のキャラクターでもあったので、終盤一太郎が本気になってしまったときはなんというか…ちょっとがっかりしてしまいました。
まぁそうでなければ物語は終わらなかったと思うのですが。

個人的には改発和美さんにこの小説を漫画化して欲しいと思います。心の中で勝手に挿絵を入れながら読んでました。



『ムーミン谷の彗星』

Posted at Sun, 18 Sep 2005 in book

トーベ・ヤンソンの『ムーミン谷の彗星』を読んでいたらスナフキンがとても格好良かったのでメモしておきます。

「自分で、きれいだと思うものは、なんでもぼくのものさ。その気になれば、世界中でもな」

「なんでも自分のものにして、もってかえろうとすると、むずかしいものなんだよ。ぼくは、見るだけにしてるんだ。そして、立ち去るときには、それを頭の中へしまっておくのさ。ぼくはそれで、カバンをもち歩くよりも、ずっとたのしいね」

あんまり何でもかんでも買ってしまうのはよくないなぁ、と最近思うようになってきたのですが、それでも本だけはどうにもなりません。



だめっこどうぶつな日

Posted at Sun, 11 Sep 2005 in book

ちょっと稀有なタイプの漫画をかく桑田乃梨子という作家の人がけっこう好きで、コミックスはほとんど全部持っています。

外は雨なのでぼんやりとこの人の「だめっこどうぶつ」を読みふけっていたら、ゆに彦@ユニコーンが「「ダメ」としあわせには因果関係ないからね」と言っていました。あっ。そうだよなー、と思ってそのまま駄目に一日を終えたのでした。

「だめっこどうぶつ」は遠吠えすらも下手なダメ狼や与太者うさぎ、昼間から一升瓶を抱え込むユニコーンなどのハズレ者たちのダメだったりほのぼのだったりする日常を描いた四コママンガです。シャチですら泳げないというぬるさがオススメ。



雅楽──僕の好奇心

Posted at Wed, 24 Aug 2005 in book

二年ぐらい前に買ってずっと寝かせていた本を読みました。『雅楽──僕の好奇心』という雅楽の優しい入門書です。作者の東儀秀樹はもともと宮内庁式部職楽部というところにいた人で、皇室関係の儀式や国の行事などで演奏する仕事をしていたという。今はそこをやめてフリーの演奏家としてコンサートを開いたりCDを出したりしているそうです。
内容としては楽器、曲、舞、演奏技法など雅楽の紹介がメインなのですが、作者の変わった生い立ち(帰国子女から宮内庁楽部へ、宮内庁では問題児だった、など)や生き方、価値観などがちりばめられています。

すべての物に波動があるのも、すべての物にパワーがあるのもあたりまえで、わかっている。でも、どんなにすぐれた物の力があっても、人が生きるために必要な力としては、人間の内部の気、あるいは願望とか、欲とか、わくわく感とか、それに勝るものはないと思う。

レコードショップでは「ヒーリング」「癒し」といったコーナーに並んでいることが多い氏のCDですが、本人は自分のCDがそういったジャンルではないと思っているそうです。

人によってはパンクだろうとハードロックだろうと、“こいつは気持ちいい”と感じればそれがヒーリングなのである。

雅楽という音楽に興味を持っている人には良い本だと思います。エッセイというよりは入門書よりなので東儀秀樹という作者名で買った私としてはちょっと予想が外れました。