朝寝して宵寝するまで昼寝して時々起きて居眠りをする
« 地図とコンピュータリテラシー | Main | だめっこどうぶつな日 »
ニューヨーク・シティの陽もまともにささないような裏通りで、ある日一匹の猫が弱々しい産声をあげた。一歩間違えれば明日には天国にいたっておかしくない、そんなすさんだ猫社会で、幼い子猫は懸命に生き抜いてゆく。何日もまともなごはんにありつけない日もあった。あわや車にひかれそうになることだって何回あったかしれない。心ない人間に熱湯を浴びせかけられ、終いにはネズミにだってバカにされる日々。けれど子猫はどんなにどんなにお腹が空いているときでも、決してひとつの小さな荷物を捨てるようなことはしなかった。希望という、彼のたったひとつの大切な財産だけは……。
劇団四季の超ロングランミュージカル・キャッツはそんな子猫の愛と勇気の希望の物語とかでは特にありませんでした。私が勝手に上の文章のような物語なのかな…という想像をしていったらものの見事にうちやぶられました。ミュージカルといっても、演劇系のストーリーのあるものを期待していくとおそらくがっかりすると思いますので、宝塚のような、ショー的なものを思い描いて行くのをオススメします。宝塚はたいてい演劇とショーの二本立てですが、そのショーのほうで。
というわけでミュージカルのほうではやや肩すかしを食らってしまったわけなのですが(自分のせいで)キャッツ・シアターは本当にすごい!の一言でした。劇場としてはそれほど大きくないのですが、まさにキャッツのためだけに作り込まれていて、客席の後ろなどもセットの一部になっています。劇場全体をセットにして、その中に客席も作ったような感じでしょうか。席の前や後ろも役者さんが通るので、ものすごく距離感が近いです。2階の席だったのに、ラストには握手も…。
それと劇の導入部がものすごく良かった。私はわりと最初は「ホントに面白いのかな?」という感じでいきなり入り込めたりはしないのですが、徐々に徐々に物語が始まって、観客を引き込むための計算を本当にうまくやってあると思いました。ビジネスとして成功しているだけあります。
あと、ミュージカルとはまったく関係ない話ですが、五反田にあるこのキャッツシアターのなにが見どころって女子トイレだと思います。ものすごいシステマチック。男女比およそ8:2(推測)の観客が20分間の休憩時間に館内唯一のトイレに殺到してもまったく混乱せず、しかも全員開演までに席に戻れる仕組みです。ポイントとしては
次は「オペラ座の怪人」をみにいく予定です。まだチケットもとっていませんが…。
« 地図とコンピュータリテラシー | Main | だめっこどうぶつな日 »